WEEKEND|2020|core of bells|installation view
《コラージュ、カムフラージュ》《dis/cover》関連企画
ジェネラル・ミュージアム ツアー&カンファレンス3
ミュージアムの発見(コラージュ、カムフラージュ、dis/cover)
2022.7.17
ミュージアムが成立する条件とはなんだろうか。ミュージアムを制度として作り上げるのではなく、環境の中から発見することはできないだろうか。そこにある環境を覆い隠すように建物や作品を設置するのではなく、コラージュのように環境と相互作用しながら成立するミュージアムはできないだろうか。長房の町や森を巡りながら、空間、作品、観客といったミュージアムの要素を考察し、長房町にあるものに限らず、地球、宇宙、あるいは観念やイメージなどといった全般的な環境や世界から発見していきたいと思います。集まった人々との情報共有やブレインストーミングを通し、各々が発見したミュージアムをレポートにまとめ発表します。作成されたレポートはWEBや印刷物によって発信・共有もしていきます。
日時|2022年7月17日(日)11:00~15:00
会場|長房町の住宅街に面した森、及び周辺の古墳や商店など
集合場所|人形塚公園(東京都八王子市長房町404)
・西八王子駅から徒歩16分
・富士森高校(バス停)から徒歩1分
出演|
佐塚 真啓 Masahiro Satsuka
冨樫 達彦 Tatsuhiko Togashi
中島 水緒 Mio Nakajima
張 小船 Boat ZHANG
タイムテーブル
10:50 集合
11:00 イントロダクション/ワークショップ
11:30 ツアー:関東ローム、団地、コインランドリー、など
12:00 船田古墳の上にて情報共有やブレインストーミング
12:40 ショッピングセンターにて買物(昼食・休憩)
13:20 住宅街に面した森に到着。《コラージュ、カムフラージュ》《dis/cover》の紹介
13:40 レポート作成
14:20 各自のレポートを発表
途中参加の方は上記の時間を参考にし、合流いただくこともできます。
雨天の場合など、多少タイムテーブルを変更することもございます。
主催|ジェネラル・ミュージアム、アート・ユーザー・カンファレンス
協力|NPO法人AKITEN
助成|公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

国土地理院のサイトからコピーされた古い航空写真を見ると、長房町が広大な関東平野(盆地)と関東山地のちょうど境界に位置する舟田丘陵の上にあることがわかる。住宅地に残された小高い森は、都市化された地表の奥深くで働く岩盤の運動を顕在化させている。沈下し続ける関東平野と、隆起し続ける関東山地の高低差が地層に埋葬された連綿たる時間の比喩となって、街のいたるところに露出している。立ち並ぶ長房の団地群は、南の海からプレートに乗ってやってきたサンゴの残骸から生成されたコンクリートによって、サンゴ礁のように集合した住環境を実現する。それらの団地は太古のサンゴ礁の壮大なモニュメントとなっている。
地面の隆起と沈下は、多様なグラウンドレベルを生み出す。長房町では、ある人の住居にとっての天井の高さが、隣のある人にとっての床の高さとなる。基準となる地は存在せず、多層的な地が混在している。そこでは、墓地や遺跡や化石といった地面の下に隠されているはずの過去がいたるところに露出している。ある人にとっての現在が、隣のある人にとっての過去となる。
長房団地に隣接するショッピングセンター「コピオ」は、コピーについて考察させる施設だ。植物やチェーン店の自己複製とドミナント戦略、野菜や住居のバラツキのない品質。そこにはひとつしかないものはなく、コピアス(豊富な)ものだけがある。
長房団地の公園の地表は、地下に埋められた船田古墳の形を浮かび上がらせている。掘り出された古墳の姿が印刷された看板は、うっすらと黄砂とコケに覆われ、陸生巻貝の食痕が描かれている。黄土色の顔料でもある黄砂が巨大なインクジェットプリンターのように大地に何万年にもわたって降り注ぎ、フォッサマグナ(大きな溝)を覆い隠していく。古墳を覆い隠すと同時に明示するその地面は、堆積し続ける関東ロームのデモンストレーションとなっている。
