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The Mitsubishi Fuso MK115F
三菱ふそうMK115F

Maker: 三菱ふそう、酸化作用

Date: 1976年

Medium: 鉄、アルミ、ゴム、合成樹脂塗料

Location: 青森県つがる市牛潟町鷲野沢29‐709

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《三菱ふそうMK115F》は1976年に登場したモノコック構造の中型バスだ。モノコックは、mono(単一の)+coque(貝殻)からなる言葉で、骨組み無しに外皮で支える構造となっている。モノコックボディに特有のリベットが酸化し、赤いラインと調和した模様を生み出している。本来エンジンが搭載されるスペースには穴が空いていて、このバスが動かないことを強調している。

 

不思議なことに、このバスは、当時のパンフレットの表紙に掲載された通りの場所に止まっているように見える。もし、二つが同じバスであるとすれば、このバスは一度も動くことなくずっとこの場所にあるのかもしれない。バスを動かそうとあらゆる試みが行われたにもかかわらず、とうとう誰にも動かすことのできなかったのだ。

 

こうした空想が生じるのはおそらく、扉にはっきり浮かぶ「自動扉」の文字が、無意識に強い印象を与えるからだろう。「自動=オートマティック」とは、誰かに動かされるのではなく、自ら動くことを意味する。そもそも「自動車」を動かすのは運転手なのだろうか、エンジンなのだろうか。さらに根本的に問えば、そもそも、運転手の身体は自由意志に基づいて動いているのか、物理法則に基づいて動かされているのだろうか。そして、このMKバスがこの先、自ら動く瞬間は訪れるのだろうか。「自動とは本当の動因を知らないことがもたらす幻想なのだ」。MKバスはスピノザ的なテーゼを投げかけている。

 

本当の意味での自動性へ意識を向けることによってMKバスは実際に動き出すだろう。地面が不動であるという幻想が退き、宇宙のオートマティックな諸運動が意識化されるにつれ、バスはスピードを上げるのだ。MKバスに乗り込むことで私たちは、時速1500Kmで地軸の周りを回転し、107000Kmで太陽の周りを回転し、宇宙マイクロ波の背景の中を2160000kmで旅することができる。MKバスは138億年かけてようやく到着した宇宙の地平線を常に超え、未知の時空へと進み続けているのだ。

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ジェネラル・ミュージアム|墓

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The Mitsubishi Fuso MK115F
三菱ふそうMK115F

 
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